今日のお題
明王伝レイ(11巻)
              カチーナ
祓ノ八十二 19世紀――精霊、大陸へ!


恐れよ恐れよ人間たちよ・・・・
すべたはあなたがたの罪による・・・・

恐れよ恐れよ神の怒りを恐れよ
神が目に見えぬことをよきこととして
傍若無人に振る舞いしことを

恐れよ恐れよ・・・・・・・・



この話は1850年、サンフランシスコの酒場でインディアンらしき男が暴行を受けているシーンからはじまります。

客A「この野郎出てけっ!!」

客B「へえ・・・・妙なかっこうのインディアンだな」




謎の男「NO!!
      I am not an Indian(私はインディアンではない!!)」





・・・・・・「an」?

インディアンって1つ、2つって数えれるんですか?

アメリカインディアン(ネイティブアメリカン)とインドインディアンで1つ、2つですか?

♪ ひ〜とり ふ〜たり さんにんのインディアン〜 ♪

あ、もしかして、「白人にあらずは人にあらず」ですか?

固有名詞としても認識されないんですね?

さすがアメリカ、自由の国!

・・・的外れな指摘だと気付いたかたはこっそり教えてください


それはさておき、謎の男の姿は山伏のそれです。ただ、頭にインディアンの羽根のようなものがついていますが。


客A「ほざけ!! 羽根つけてるのが何よりの証拠ッ!! ぶっ殺してやるぜッ!!」


無茶言うな。



さて、この謎の男はジョン万次郎の助けで事無きを得ます。



そして話の舞台は2年前、1948年へ・・・



1948年、サンフランシスコ近辺

インディアンの土地に数ヶ月漂流していた難破船が流れつきます。

その船には水や食料はありませんでしたが、1人のじっと座ったままの男が発見されました。

先程紹介した、山伏の姿をした「謎の男」です。

「謎の男」は、ゆっくりと目を開きます。


インディアンA「い・・・・生きかえった!!」
                     カチーナ
インディアンB「カ・・・・精霊か?」
                                       カチーナ
インディアンC「そ・・そうだ、きっと伝説の精霊・・・・」
                                       アヴアブ
インディアンD「われわれを救けるために天神がつかわす・・・・タブリタカチーナ・・・・!!」

  タ  ブ  リ タ カ チ ー ナ
「冠をかぶった精霊だ!!」



「タブリタカチーナ!!  タブリタカチーナ!!  タブリタカチーナ!!」



・・・ウルサイ





これがインディアンと日輪修験道二七代との出会いであった・・・・





こうして謎の男ことカチーナは、インディアンの村に救世主として迎え入れられます。

白人の圧力に苦しんでいた彼らは、カチーナに望みを託します。


「白人にさからえば皆殺しにされるぜ・・・・!」

「われわれはコマンチ族のように1分間に25本の矢はうてない・・!!」

「な・・なあにカチーナが何とかしてくれるさ・・・・」


つーか、凄いな。コマンチ族。






しかしカチーナは心の教えを説くだけで、白人と戦う術を教えてはくれません。




カチーナ「 すべてのものは亡びる・・・・
      しかし何も怖れることはない・・・・
      われわれの肉体は亡びても魂は次の聖地で生き続けるからだ・・・・
      大切なのは心だ!!





インディアンたち、こんなことを聞かされてもすぐ納得できるはずがありません。


「戦わずして滅びよというのかっ!?!」



カチーナ「 戦わずして死ぬ者は幸いである!
      自らの手で多くの者を殺したる者は来世以降もその宿業を持ち越し苦労の種となるが・・・・
      戦わずして死してもそのこと自体は決して悪しき宿業とはならない・・・・
      すべてに原因があって結果が生じるのだ 悪しき原因をつくってはならない・・・・





その時、集落に白人の討伐部隊が向かっているとの報告が入ります。

戦うこともできず、他に住める土地もないインディアンたちは途方にくれます。そこでカチーナは・・・・




カチーナ「この方角に行け・・・・そこには水もなく草もはえない荒地があるだろう・・・・」


「し・・しかしそんな所に人は住めない!!」


カチーナ「そんな所ならば白人は来ないだろう・・・・」








いや、そうかもしれんが




カチーナ「 お前たちが神の子ならばたとえどんなに苦しくとも神が護っているのだ!!
      明日はもっと素晴らしいと信じることだ!!
      神が自分の味方ならば・・・・
      誰も自分を不幸にすることはできないのだっ!!





この言葉を聞いたインディアンたちは、この言葉を白人の来ない土地で安らかに眠ることだと解釈し、集落を捨てて旅立ちます。

しかし、なぜかカチーナは彼らと同行しませんでした。

そしてついに白人の討伐隊がやってきました。




それを見たカチーナ、インディアンの戦いの化粧をし始めました。



「彼は私たちを逃がすために・・・・追ってくる白人をくいとめるために・・・・たった一人で戦おうとしているッ!!」



はいみなさん、ここで少し前のカチーナの言葉を思い出してみましょう。



戦わずして死ぬ者は幸いである!



・・・ウソツキ



そんなカチーナを見て、1人のインディアンが白人に向かっていきました。

「あいつ一人を死なせはしないッ!! 俺も戦うぜ――ッ!!








ダーンッ(銃声)








・・・瞬殺







戦わずして死ぬ者は幸いである!


これもある意味、「戦わずして」ですかね?






そして向かってくる白人騎兵たち!

ついにカチーナの目前にまで白人が迫ってきた時・・・・!



カチーナ「だが人間はいかなる死をむかえようともっ!!
           か   な   ら   ず   よ   み   が   え   る
         ヒ・ニスワ ビギタキッ!!」




























突然地割れが起こります!



白人たちが次々に飲み込まれていきます!



3ケタは死んでそうです!






戦わずして死ぬ者は幸いである!



・・・ウソツキ














わいは菩薩やない・・・明王やから、憤怒でしか人を救えんのや・・・
(「愛天明王物語」より)
















ちなみに、インディアンの向かった不毛の土地からは石油が出て、彼らは金持ちになったそうです。
今度は白人は来なかったんですかね?





タブリタカチーナ!
SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送