4月4日の裏日記より (元ネタ:「北へ。」、「グラップラー刃牙」)
(続き)
勇次郎に敗れたジャック・範馬(というよりむしろ「北へ。」の主人公)は、1人で北海道を観光することにした。
そして、彼が北海大学の前を通りかかった時――
「雄雄雄雄雄雄雄雄雄雄雄雄雄ッッ」
謎の雄叫びが彼の耳を打った。
「何だ……?」
大学の中を覗いたジャックは、恐ろしいものを見た。
1人の巨人が――ベンチのそばで車を破壊しているのだ。
2mはあるであろう巨人は、素手であった。にも関わらず、キャデラックは凄まじい勢いで破壊されてゆく。
「確かあの人は、行きの飛行機で出会った……花山薫」
ジャックは……
選択肢
話し掛けてみることにした
そっとしておくことにした
話しかけてみることにした。
「あの、俺……飛行機で一緒だった……」
「俺にとってこの時間は大事なんだ……」
「はあ?」
「誰かに銃弾を食わされることも……わかりきったことをゴチャゴチャと言われることも……音速拳を任客立ちで受け止めることもなく、キャデラックを破壊する……そんな時間が必要なんだ……」
「はあ……」
ジャックは……
選択肢
それでもここにいる
もう帰る
それでもここにいることにした。
……………………
……………………
……………………
ヒマだ……。
……………………
……………………
……………………
ドーン。
遠くで、ドラの鳴る音がした。
「喧嘩の時間だ……行かねぇと……」
起ち上がる花山。
「旅の博徒が、観光することもなく無駄にキャディラックが破壊されるのを見ている……。そういう時間の使い方、嫌いじゃねぇぜ……」
「お……押忍ッッ」
ジャックは旅の博徒ではなかったが、勢いでそのまま返事してしまった。
現在の知り合い――刃牙(琴梨)、薫(薫)
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